私はふた×女も、ふた×男(逆転無し)も、どちらも好きです。
なんにせよリバはだいたい地雷。
シスター・エレネは神父に頼まれていた書類整理を放り出して、自室へと駆ける。
そう広くはない教会の、廊下で誰ともすれ違わずに済んだのは運が良かったのだろう。
簡素なベッドに腰掛け、神と、そも常駐する人員が少ない現状に感謝しながら、エレネは修道服の黒いスカートを捲り上げる。
透き通るように白く細い足の間には、時に花と例えられるほど可憐と称される彼女に決して似つかわしくないものが鎮座していた。
そそり立つ男根を連想させるほど、肥大化した陰核。鼓動するかのようにひくついて、刺激を今か今かと待ち望んでいる。
「神よ、お許しください……っ!」
小さく懺悔しながら、エレネは女芯を握り締める。片方の手で口を押さえて、男性器が如き陰核をまさしくそれのように扱くのであった。
「エレネ、さっきの書類のことだけど」
蔵書室で紙の束と睨めっこしている筈の
全ては私の失態だ。
討伐任務は2名以上が原則で、単独など以ての外。慢性的な人員不足と驚異度の低さで判断を誤ってしまった。エレネを1人で派遣した、私のミスだ。
お互い幼くして教会に引き取られ、兄妹のように育ったあの子の無事を祈りながらの3ヶ月、教会の裏手でエレネを見つけた時は、神に祈りが通じたのだと、──心の底から、初めてそう思うことができた──尤も、それは淫魔の気紛れでしかないことはすぐ気付かされたのだが。
教団本部へは『身体的な外傷は無し』と報告したが、それは偽りだ。
あの子は……陰核を、男性器のように、されて……日夜、自慰に耽っている。
淫魔の術を理性で跳ね除けるなど、困難に等しい。女芯に施された淫紋は堪え難い疼きでエレネの精神を蝕んでいる筈だ。あの子はそれを必死で耐えているものの、日に何度かは自室に駆け込んで鎮めている。
それを止めるつもりは無い。
その権利が、私には無い。
教団にありのままを報告すれば解呪の術もあるだろうが、そうすればあの子は好奇の目に晒されることになる。
私の無能さを謗られるのはまだ良いが、エレネに非は全く無い。だが教団の連中にとってそれは些細なことだろう。あのような悪意の坩堝に彼女を放り込むなどできる筈も無かった。
発見当初のエレネは虚な目をしていて、こちらの問い掛けにも無反応だった。携えていた悪趣味な手土産、男性が自身を慰める為に用いる玩具──報告にあった通り冒険者ギルドの女性が姿を変えられたものだ──と手紙を回収した際も、棚から物を取るような無機質さで、不安を掻き立てられた程だ。
彼女の指導を任せていた先輩シスターの1人が抱き締めた際やっと涙を一粒流して、それから堰を切ったように大泣きしていた。
介抱をシスター達に任せて、回収した手紙を解読する。我々が読むことを想定したのだろう、神経を逆撫でするようなふざけた、不愉快極まりない文体で書き連ねられた彼女への仕打ち。そしてその治療法が『陰核と、他者の粘膜との接触』であると、手紙はそう締め括られていた。
淫魔の戯言など信用出来る筈もないが、他に手立ても無い。信頼できる伝手にあの子を診せたところ、手紙の内容に偽りはないという。つまり、性交であの子は元に戻る。
しかし、誰と?
女を買うことは戒律上許されない。
戒律に背けばエレネが気を病んでしまうし、ましてや人の口に戸は立てられない。
私と同じく、あの子を妹のように可愛がっていた先輩の彼女なら、事実を伝えれば率先して身体を差し出してくれるだろう。
しかしその行為で一番傷付くのはエレネ自身だ。大好きな先輩を、自分のせいで汚してしまったと──
「うぅ……っ!」
一際大きな声が漏れる。
どうやら達したらしい。
荒い呼吸の中で、神と、私と、敬愛するシスター達への懺悔の言葉が聞こえてくる。
違う……謝るべきは、私の方だ。
お前は何一つだって悪くはないじゃないか。
──そうだ、私がすればいい。
粘膜とは、なにも生殖器だけではないのだ。
無論、あの子はそれでも嫌がるだろうが──
私は既に汚れている